自発的に課題を見つけ出し、解決策を考える社員。理想的な社員かもしれませんね。
このようなスキルは、自然に経験を積んで培っていくということが一番かもしれません。
ただ、自然にとなると、個々の社員に能力差が広がってしまいます。
この点をどうやって解決していくか?
解決方針の一つは「意識」です。
知識よりも意識を
社員研修というと、「知識を身に着ける」というものがあります。
もちろん、知識があって、様々なことを考えることができるので、知識は必要です。
しかし、知識があっても「意識」の部分が重要です。なぜならば、「様々なことを考える」という意識がなければ、知識は単なる雑学になってしまいます。歴史で年号を覚えていても、その年号から様々なことを感がることができるか否かは、意識の問題ですよね。意識していけば、その年代からは・・・って発想がでてきます。
また、法律知識も同様です。「民法〇〇条で規定している」という知識も、具体的ケースに対して使えなければ単なる雑学です。様々なケースにおいて、知識を活かすという意識が生まれないといけません。
したがって、知識よりも意識ということが大切と考えます。
意識を持つためには
知識は講義などで補うことができます。情報さえあれば、知識はいくらでもというもの。しかし、意識はそうはいきません。意識を持つためにはどうしたらいいのか?
例えば、コンプライアンス研修で、法律知識を色々と学ぶ。ハラスメントとはとか、男女紅葉機会均等法とはとか色々と。そして、ペーパーテストで知識面について満点を取ることもできるでしょう。
しかし、ペーパーテストで満点を取るという意識と、仕事に生かすという意識は異なります。
ペーパーテストで点数を取るためにはという経験を、社員の方たちは少なからず経験しています。学校のテストですね。したがって、点数を取るという意識のもと、知識をどうアウトプットするかという意識のもと考え始めます。
これをペーパーテストではなく、実践の場での意識にしていきたいわけです。
そのためには、「経験」というものがあります。したがって、仕事での経験を重ねて自然と・・・というようになってくる人もいます。知識と経験が意識になっていくということですね。
経験だけではなく
知識と経験。これをうまいこと合わせていくことができてしまう社員もいます。こういった社員は、「できる社員」というように評価されるでしょう。しかし、全員ができるというわけではないですし、さらに「できる社員」という評価でも、場面によってはできないということも当然想定されます。
知識から意識への橋渡しとして経験がある。しかし、その橋となる「経験」については、社員の育成面では「受け身」になり、経験を積んでいくことを待つことしかないのでしょうか。
さらに、知識と意識の懸け橋に気が付かないままということもあるでしょう。
この懸け橋として機能する研修プログラムは「シュミレーション」になります(ケーススタディー形式ともいいますね)。
シュミレーションの手法
シュミレーションの手法は、様々ありますが、典型的なものは「事例」を検討しあうというもの。
これは、お題を出されて解決するということを、チームでやってみましょうというもの。ポイントは、チームでということ。会社ってチームプレーですから、個々の能力を融合させるということも期待して、チームで取り組むというものです。
そして、今まで実施してきたシュミレーションの一例です。
- 契約書のリーガルチェックをしてみよう
- SNSの利用(炎上問題)について検討してみよう
- 話題のニュースから自社の取り組みを検討してみよう
という感じです。特に、話題のニュースから検討してみようというのは、おススメです。「人の振り見て我が振り直せ」というきっかけつくりです。業界の情報を社員間で共有することもできますし、定期的な開催もテーマを迷わずにできるものです。
あとは「シュミレーションの前に、前提知識を学ぶ」でも「シュミレーション後に前提知識を学ぶ」どちらでも良いでしょう。
経験だけではなく、シュミレーションにより疑似体験しておくということですね。この手法も、慣れてくると結構盛り上がってきますし、考えるということも習慣化されてきます。
それと・・・最後にですが、シュミレーションの前提知識については、できる限りシンプルに決め台詞でまとめられるということも大切です。色々と知識があれど、その本質は?ということ。そして、シンプルにしておかないと、難しくて分からないままになってしまうということがあるからです(考え始めれば、調べりゃいいということです)。
社員研修といっても、色々な手法があります。それぞれの会社さんの課題に合わせて、より適切な手法を提案していきます。どうしたらいいのか?と思ったら、ご相談ください。